山ちゃんの“見合い恋愛”物語 第2話
それから数日後の、土曜日の午後のことだった。
いつも忙しそうにしている女性部の役員のK先生が
臨時大会の議案書を綴じるために、バタバタと職員室で
準備をしていた。
「あたし、ヒマじゃあき午後手伝いましょか?」と言ったら、
K先生は「ありがとう!」と喜んでくれた。
誰もいない放課後の職員室で二人、ホッチキスで議案書のプリントを
カチンカチンとめていたら、K先生はふっとこんなことを言った。
「困ったことができたんよなあ。あさっての勤労感謝の日に、
お見合いを世話することになっていたんじゃんけど、
女の人の方がねえ、
『実はつき合っている人がいるからお見合いを断ってほしい』と言うんよ。
今頃になって急にねえ…」と言う。
私は言ってみた。
「それ、代わりに行きましょか?」
K先生は、ニッコリして「じゃあ、10時に家においで!
あ、そうそう、相手の男性は教育委員会に勤めている真ちゃんという人よ。」
真ちゃん!?どんな人だろう?
出会いはこうしてひょっこり転がってきた。
赤いベストとスカートを着て、鼻歌唄いながら
自転車こいで5分のK先生の家に行くと、
“真ちゃん”が床の間の前に水色のセーターを着て、
ちょこんと座っていた。
K先生は、簡単な紹介をしてくれた後、私の耳元でささやいた。
「泉ちゃん、人間はものを食べるときに本性が現れるというから、
二人で何か食べに行ってらっしゃいよ」
私たちは車で隣町までドライブし、喫茶店に入った。
つづく!
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