父の「思い出話」あれこれ 第2話

2008年07月09日

 

「あんまり勉強せんごとなあ」

 


大人になってから気づいたのだが、

 

私は父から叱られたことがない。

 

 

「父親」というのは、明るくてよく働き、家でも家の外でも、

 

おもしろいことを言って人を笑わせる楽しい人のことなんだと、

 

ずっと思っていた。

 

 


そんな父が、時々マジメな話をしてくれた。

 

どら焼きを焼きながら、同じ話を何回もしていたっけ。

 

「商店は商店同士、助け合って生きていかなのう。

 

1円2円安いからち言うて、商店のもんが、

 

スーパーに買い物に行くもんじゃねえ。

 

人は、安い物を買ったら得した気持ちになって、

 

余分なものも買ってしまうもんじゃ。

 

結局無駄遣いをするんじゃ。

 

『安物買いの銭失い』ちゅうことじゃ。

 

あんたはな、商売人の子じゃきな、

 

できるだけ商店街で買い物をしちょくれよ」

 

 

 

「いいか、みんながみんな勉強して大学へ行ったら、

 

町に菓子屋になる子がおらんごとなるき、そりゃ困る。

 

世の中には、政治家も学校の先生も弁護士さんも必要じゃが、

 

おんなじように、菓子屋も魚屋も文房具屋も必要なんじゃ。

 

勉強ができる子がいてもいいけれど、

 

勉強ができん子もおってくれんと困るんじゃ。

 

じゃあき、あんたは、あんまり勉強せんごとなあ。

 

菓子屋になるんじゃったら、お金出しちゃるで。フ

 

ランスにケーキの勉強に行かんかえ? ハハハッ」

 

 

 

つづく!




コメントをどうぞ!

私の母が、座右の銘のように私に言い聞かせていた、日田の広瀬淡窓の次の言葉を思い出しました。
「鋭きも鈍きも、ともに捨てがたし。錐と鎚とに使い分けなば」
母は学がなかったので、簡単なことをこんな難しい言葉で説明して、やっぱ勉強して、使い分ける側になりなさいと言っていたのでしょう。どうも、自分には向いてなかったようで、思い通りに慣れなくて、すみません。
この場を借りて、母に謝ります。

投稿者清水 聡二:2008年07月09日 09:29

清水さん、学のない私なので漢字が読めません。何と何に使いわけなば…と書いているのですか??教えて下さい。マジ読めない…。えへへ。

投稿者山ちゃん:2008年07月09日 17:00