父の「思い出話」あれこれ 第4話

2008年07月09日

 

46年間、父のいるこの町で


 

クモ膜下出血で倒れた日から、2年間寝たきりになり、

 

話すことも食べることもほとんどできずに管につながれたまま

 

旅立っていった父。

 

 

 

あの日、いつものようにどら焼きを入れた袋をぶら下げて

 

わが家にやってきて、

 

「はい、おやつ持ってきたで~!」と言って、

 

どら焼きを玄関に置き、家のドアをバタンと閉めた瞬間、

 

ちらっと見た後ろ姿が元気な父の最後の姿だった。

 

 


もっと話をしておけば良かった。

 

たまには一緒に旅行でも行けば良かった。

 

 

親孝行はろくにできなかったけれど、

 

46年間ずっと、父のいるこの町で

 

顔を会わせながら私も生きてきたってことが

 

唯一の親孝行かな。

 

 

 

 

初盆が近づいた。

 

 


「泉ちゃんは顔も性格も、お父さんによう似ちょる」と

 

親戚から言われるたびに、

 

 

うれし涙がこぼれる山ちゃんです。

 

 

2008年7月7日       七夕の日に




コメントをどうぞ!

お父さんが、素材にこだわり、焼き方にこだわり、味にこだわり、雨の日も、風の日も、作り続け、今も伝わるどら焼を、先日食べました。すごく美味しかった。きっと、お父さんが作ったものは、もっと、もっと美味しかったんやろなぁ~。あっ、想像したら、唾が出始めた。食べたかったなぁ・・・。

投稿者「この会」の一人。:2008年07月14日 23:45